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※朝もやに美しいルンド大聖堂
今回は出張でスウェーデンのルンド(Lund)という街に来ることが出来た。
人口の4割は大学生が占めるという、まさに大学の街というだけあって行き交う人の年齢層は若めである
すらりと長身で金髪で青い目
美男美女が多いという印象を受けた
石畳の美しい街だがそれほど見所があるわけではない
唯一の見所といってもよい
ルンド大聖堂に行く
内部は天井が高く大きなパイプオルガンに仕掛け時計となかなかである
特に地下には当時の権力者達の墓なのだろう
さまざまなレリーフが刻まれた墓標や棺を見ることが出来る
世紀をまたいでもなお、一つ上の階層で神聖なミサが開かれているのだから彼らにとってこの上なく贅沢な永眠の地である
そんな場所に観光目的で踏み入るのだから
せめて敬意くらいは持ち合わせておきたい
大聖堂の構内に戻るとちょうど仕掛け時計が動く時間だったようでポツポツと人が集まり始めていた
高さは10メートルくらいだろうか
結構大きな仕掛け時計で、おまけに一日に2回しか仕掛けは動かないようだ
良い場所を押さえて時が来るのを待つ
次第に人が集まって30人ほどは集まっただろうか
皆固唾を飲んで待ちかまえている
カチャン カチャン カチャン
仕掛け時計の最上部に向かい合った剣士がおり
剣を交えあう音のようだ
剣士の動きが止まるとしばしの静寂が訪れた
もしかしてこれで終わりか? それとも故障?
そう思ったのは自分だけでないはず
それくらい微妙に長い気持ちの悪い静寂だった
静寂を打ち破るかのように
兵隊がラッパを吹き始めた
しばらくすると真ん中あたりに2つ扉が開いて
ラッパの演奏に合わせて
左の扉から右の扉に人々が歩き始めた
一般的な婦人や僧侶、奴隷のようなものなどがずらずらと
結構な人数が通ったところで扉が閉まり演奏も終わった
…。
またしても始まる静寂
…。
…。
静寂を打ち破ったのはざわつく観衆だった
一人、二人と席を立つと
ざわつきはいっそう大きくなり、失笑に変わり
皆席を後にした
そう、終わったのである。
凄いのは凄いのである
仕掛けはそう容易いものでは無いはずだ
しかし図体の割にという点で期待を裏切ってしまったのだ。
ルンドに来て時間が余ったら行ってみても良いかもしれない
ともあれこういった思い出こそ残るものだ
旅の大切な思い出になりそうである。