海の時化とストライキによりギリシャに入港できないというショッキングな出来事から2日後
イタリアに到着
イタリアは以前にローマ・フィレンツェ・ナポリ と有名な場所を旅したことがあったが
なんといってもスペインとイタリアで世界遺産の40%も占めるというのだから、まだまだ魅力に尽きない国だ
他に行きたいイタリアといわれれば、ピサやサンマルクやヴェネツィアやミラノが思い浮かぶが
今回はゴットファーザーでお馴染みのシチリア島であり、ある意味でノーマークの場所だった
今回はGETのクラスメートと供に回ることになった、男2人、女性6人
この港町を中心に栄えたこの街は、港を出てすぐに街とつながっているらしい。
港内をぶらぶらした後に街に出ると、人と車でごった返していた。
近代的な営みではあるが古い港街の風情ある景色にやはりイタリアは美しく見所が多いと感心した、今は目的無くただ行ったことのある国を増やしたいだけだが、何時の日かまたゆるりとイタリアの他の地にも足を運びたいと思わせた。
※美しい町並みに相反して、路面駐車が多いのはイタリアの特徴か?
最初にヨーロッパ最大の活火山、エトナ火山を見渡せるという丘
ベッリーニ公園に向かうことになった、道中の街はやはりなかなかこじんまりと古風で雑貨屋や食料品売場がぽつぽつとある
ハムやチーズを売っているとある店では、軒先にソーセージをぶら下げいて目を引いた。
※日本ではなじみのない光景、イタリアというだけでソーセージが美味そうに見えるから不思議だ
港付近の町並みは歩道が狭くて、一人か二人歩ければいいところだ、おまけに路上駐車も多い
目的地までそこそこの距離だが、そこを起点にするといろいろと回れそうだ、30分くらいでそこには着いた。
丘を登る公園の前にスイーツと軽食の店を発見し入ることに
名物はコロッケのようなフライの中にトマト煮込みのご飯が入っているというものだったが、それほど空腹でもないので
スイーツのみ注文、なんとも食べにくいものだったがこの旅で一番美味いスイーツとなった。
ひとときの休憩を終えて、丘を登ることに、途中ブレイクダンスをしている若者や、一様に同じジャージを着た大人数の女子学生達に出会った。
東洋人が珍しいのか女子学生が集まってきて話しかけてきた、英語で話してみたが英語は話せないという、ヨーロッパ人は英語が堪能なイメージを持っていたが、イタリアといえどここは地中海に浮かぶ田舎島、あまり英語に教育熱心でないのかもしれない。
引き続きなかなか自然もあって綺麗な園内を頂上に向かって歩く、
途中のフラワーガーデンでは花時計があり日付と時を刻んでいた、毎日誰かが手入れをしているのだろうと思うと、毎日の仕事に頭が下がる。
頂上は開けた公園になっていて東屋のような建物もある。
ベンチに腰掛けた絵になるおじさんを発見、立派な髭をたくわえてベレー帽を被った黒人さんだ。
同行した女の子の一人と一緒に恐る恐る話しかける、とても気さくに話してくれた彼はモーリシャス出身だという。
思えばイタリア・ローマでもモーリシャス出身のチャンドラという気さくな紳士に会ったのを思い出す。
火山を見ようと四方を見渡すも
残念ながら曇りで火山は見えなかった、近くの市場を目指す。
趣のある教会の真横に隣接する市場はとても賑わっていた。
魚・野菜・果物・宝石・服・おもちゃ・裁縫道具に至るまで様々な物が売っている。
※地中海の幸、この店以外にも何件か魚屋が開いている
※このあたりは野菜とフルーツ売り場が広がる、先には布・雑貨・服とおおよそ種類別に集まっているようだ
物売りの屋台は広場を埋め尽くして、道なりの路地の両端にも連なっている、そこを物を物色しながら抜けるとまたも広場に、兵隊の銅像が出迎えてくれた、物売りは此処では許されていないらしい
人の往来も多い、ふと見ると、2人組の女性が何かイヤリングのような物を落としたので拾い上げて後を追い届けた。
振り返った二人は共に息を飲むほどの美女だった。
この世界一周旅行で出会ったもっとも美しい女性達だった。
もちろん縁など無くw
ひとときの笑みに癒されながらの旅の再開となった。
一行は次の目的地、そこから歩いて少しの旧市街へと
お腹も空いたので食事をとることに、路地裏のなかなか洒落たイタリア料理店に入った、人数が多いのでシェア、やはりイタリア料理は格別だ。
食後は旧市街を散策、広々と大胆に取られた区画に、当時の権力者の力を感じる。
そしてここでも劇場を発見、といっても相当古いものらしく風化が著しい
四方を通りと鉄柵に囲まれていて、それは目下に在った
不思議な光景に感激した。
それからしばらく歩くと、旧市街の中でも一際大胆で広々とした広場に到着
ドゥオーモ(大聖堂)や噴水など目を引く美しい建築物も多い
途中立ち寄ったジェラートに舌鼓を打ちながら歩く、このあたりは流石に観光客を多く見かける。
旧市街を抜け、観光客も見えなくなる細い道を進み、ウルシーノ城を目指す。
その道は朝には一際賑やかな魚市場になるらしいが、正午をすぎたこの時には人気すらなくガランとしていたが
微かに残る魚の生臭い残り香が、そこに確かに魚市場があったと物語っていた。
その通りを抜け城に、スーパーマリオのクッパ城のような様相のその城は、シンプル故なのか風化も感じさせず、どっしりと当時のたたずまいのままのような気さえしてくる、観光客も全くいないし穴場であった。
※ウルシーノ城、こういったタイプの城はクッパ城を思い出さずにはいられない
ここで引き返し、誰でも船に帰られるであろうところまで散策しながら引き返して、解散しそれぞれの時間となった。
一人になってから急に冒険心がわき出す、人通りの少ないほう少ないほうへと歩みを進めた、
裏路地、豪華な噴水、駅に展示された古い車両、劇場のような立派な建物など
次々に面白いものを発見した。
日も落ちてきた頃、とある裏路地で、ビルとビルとを渡したロープに吊された洗濯物達とその影が作るシルエットに出会った。
歴史など皆無だが、その光景と生活感にしばし心を奪われてしまい、日が沈む様子を見守っていた。
しかし突然の事、あたりに人気はないが
パシン
パシン
パシン
と鋭い音、まるで
鞭で路面を叩きながら歩いているような音
が聞こえてきた。
ビルに囲まれたその場所で反響しながら近づいてくるのが解る…。
正体は…。
鞭で路面を叩きながら練り歩く少年だったw
まんまだw
危ない武器なので距離を取ろうと思い立ち去らねばならず残念だった。
少し時間もあまったので、カフェに入りエスプレッソを注文
あの香りを思い出すと、またイタリアに行きたくなる
気ままではなかったが、いくつもの出来事が忘れられない旅を演出してくれるという、面白い旅であった。